《大阪吃音教室 例会記録》

------------------------------------------------------------
・吃音教室2004.09.03・記録
テーマ:自分をしばっている考え方に気づく
    論理療法 入門編
担当者:斎 洋之
参加者数:26人(内、初参加者3組4人)
------------------------------------------------------------
18:45〜 (司会者)初参加者紹介

19:20〜 (斎)論理療法の説明
(伊藤伸二の補足説明も含めて再現)
・論理療法は「ABC療法」とも言う。
 何か出来事(A)があり、それによって悩み(C=結果)が生れる。
 そんな場合、人は(A)が(C)に直結していると思う。
 しかし、実は(A)と(C)の間には(B=考え方)が介在していて、
 (B)が悩みの元である。

・例えば吃音のために電話で大きな失敗をして(A)、ひどく落ち込
 んだ(C)とする。
 同じ出来事(A)があっても、ひどく落ち込む人も、軽い落ち込み
 ですむ人もいる。考え方(B)は人それぞれであり、(B)が違えば
 結果(C)が変わる。

・論理療法のBは英語で「ビリーフ」(Belief)という。Bには論理
 的B「ラショナル・ビリーフ」と、非論理的B「イラショナル・
 ビリーフ」がある。
・何か悩みがあれば必ずその元になる「イラショナル・ビリーフ」
 がある。
・「イラショナル・ビリーフ」とは、現実的でない、論理的でない
 考え方である。自分を幸せにしない考え方である。

19:55〜 休憩

20:10〜 (伊藤)論理療法の補足説明(上記で再現済み)

20:20〜 (斎)考え方(B)を変える方法
・考え方を変える方法を幾つか紹介。
・その中に、「選択肢をたくさん用意する」という方法がある。

20:30〜 (全員)文例の後半部を変える演習
・斎が文例を出し、前半部はそのままにして、後半部をいろいろと
 変えてみる。
<文例>「私は人前でうまく話せないので、駄目な人間だ」
○「私は人前でうまく話せないので、口の達者な人と組もう」
○「私は・・・ので、緊張してしまう」
○「私は・・・ので、文字板を用意しよう」
○「私は・・・ので、英語を使います」
○「私は・・・ので、できるだけの準備をしよう」
○「私は・・・ので、話す前に『うまく話せません』と伝える」
○「私は・・・ので、なるべく大きな声でゆっくり話そう」
○「私は・・・ので、事前にメールで中身を伝えて置こう」
○「私は・・・ので、上手な人に話を変わってもらう」
○「私は・・・ので、注意をしながら話す」
○「私は・・・ので、身振り手振りで伝えます」
○「私は・・・ので、聞き上手になろう」
○「私は・・・ので、話を誰に押し付けようかと考える」
・選択肢をたくさん持って、状況に応じて使い分けると楽になる。

20:45〜 初参加者感想
○皆、吃りながらも、自分の言いたいことを発言している。
○吃音にはマイナスイメージしか持っていなかった。ここに来て、
 そうではないと分かった。
○吃りながら堂々と話している皆さんの姿を、(今日は連れて来て
 いない)本人に見せたい。

20:55  終了
------------------------------------------------------------

例会記録トップへ  次回記録(09.10)へ