『話すことが苦手な人のアサーション』
―どもる人とのワークショップの記録―
 
話すことが苦手な人のアサーション
 自分も相手も大切にするアサーションを、どもる人の自己表現に結びつけた一冊。
 どもる子どもやどもる人の自己表現を検討し、言語訓練ではない、自己表現のためのアサーショントレーニングを提案。
 水町俊郎(愛媛大学教授)のどもる人のアサーティヴネスの研究から、吃音と自己主張について注目し、どもる人の吃音ワークショップで「アサーティヴ・トレーニング」に取り組む。そのワークショップの記録をもとに、どもる人の自己表現について考える。内須川洸(筑波大学教授)と編著者の鼎談で、学校教育現場での教師と子どもとの関係、いじめへの対処としてのアサーションなど、吃音と自己表現を探る。相手も自分も大切にした、さわやかな自己表現に対する学習とトレーニングは、ますます重要になる。エクササイズがたくさんある入門書。


【目 次】
1. アサーションのすすめ(平木典子)
   アサーションとはなにか
   三種類の自己表現
   基本的アサーション権
   アサーションと考え方

2. アサーションの実習(平木典子)
   DESC
   課題(1〜3)
   分かち合い

3. 鼎談とディスカッション
  「吃音と自己表現」

  (平木典子・内須川洸・伊藤伸二)
   どもるから表現できないという思い込みをとる
   原因を追究しない ほか

4. どもる人のアサーティヴネスについて(水町俊郎)
   行動療法としての主張訓練
   アサーティヴネスについてのどもる人の間での創意 ほか

5. どもる人にとっての自己表現(伊藤伸二)
   自己表現を阻むもの
   自己表現を取り戻す
   自己表現の力

【著者より】(伊藤伸二)
 1997年の吃音ショートコースのテーマは、「さわやかな自己表現」。講師は、平木典子・日本女子大学教授(当時)でした。講義、実習、鼎談と、丁寧に語りかけ、終始笑いに満ちたワークショップをして下さったショートコースの報告は、その年の年報として出版しました。その年報は、大好評のうちに第三版まで印刷したのですが、全て売り切れてしまいました。多くの人から再版を要請されていたのですが、さらに多くの人に読んでもらうには、私たちの冊子としてではなく、書籍として出版したいと考えていました。平木典子先生の紹介で金子書房が出版を引き受けて下さいました。
 書籍になるからはと、平木先生はそのときの原稿にかなり加筆修正に時間をかけて下さいました。私の文章も新たに書き直しました。水町俊郎先生の原稿も、わかりやすく整理されました。新しい書籍に生まれ変わりました。年報をお持ちの方も是非お読み下さい。いつものように、鬼塚淳子さんによる、すてきなやわらかいイラストが入っています。

 
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平木典子(東京福祉大学大学院教授)
伊藤伸二(日本吃音臨床研究会会長) 編著
『話すことが苦手な人のアサーション』
―どもる人とのワークショップの記録―

金子書房(2007.04)1,980円
(消費税10%含む、送料当方負担)

ISBN 978-4-7608-3238-5

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