ISAD


国際吃音アウェアネスの日 2003
(ISAD 2003)反響

報告:川崎 益彦

 2003年のISADインターネット・オンライン会議は10月1日から22日まで行われました。(ISADについての説明はこちらをご覧下さい。)
 ISAD全体では37の発表が集まり、最初の一週間で40ヶ国を超える国々からの反響がありました。期間中、世界各地との質問や意見のやり取りを、インターネットでご覧になった方はおられるでしょうか。
 私の発表した文章(日本文英文)に対する、世界からの反響をご紹介します。(英語の反響はこちらをご覧下さい。)


世界から寄せられた声

10月 1日 Mike Hughes(カナダ) カナダの吃音者セルフヘルプグループのニュースレターへの転載許可
10月 3日 Vyacheslav V. Leptyuhov(ロシア連邦) ロシア語への翻訳・サイトへの転載許可
10月 4日 Jiri Mazoch(チェコ共和国) チェコ語への翻訳・サイトへの転載許可
10月 5日 Melissa Kauffman  セルフヘルプグループは子どもたちにどう対応するかという質問
10月 5日 Miodrag H(ボスニア・ヘルチェゴビナ)クロアチア語への翻訳・サイトへの転載許可
10月 6日 Samantha Schindle 言語病理学を学ぶ大学院生の感想、将来の抱負、セルフヘルプグループの役割を理解
10月 6日 Mat Lehr(アメリカ) 吃音以外のセルフヘルプグループに参加した自分の体験談
10月 7日 Marija(クロアチア)  セルフヘルプグループがない地域で、職場で吃音を公表した体験の感想・質問
10月 9日 Sheree Reese 言語病理学者の感想・自分のクライアントに発表がとても役に立った
10月 9日 Stacia Childs 吃音でない人にも洞察に富み、JSPの哲学が興味深い
10月 9日 Lisa Nguyen 吃症状が本当の問題ではなく、どう対応するかが大切だ
10月11日 T. Jensen  セルフヘルプグループと自己受容について、治らない障害をもつ人にとって学ぶ事はとても多い
10月12日 Bernie Weiner(アメリカ) NSA(アメリカ最大のセルフヘルプグループ)とJSPの考え方は一緒
10月13日 Brynn Rhodes 吃音者でない人の感想、『論理療法と吃音』英語版の問合せ
10月14日 Beth Altenburger 吃音者に論理療法及び交流分析をどのように用いるのか
10月19日 Julie Zick 吃音者にアサーティブ・トレーニングをどう適用するのか
10月20日 Kim Williams & Katie Gentert 吃症状の減少や流暢性を求めるのはセルフヘルプグループには不適切か
10月21日 Danielle Taylor セラピストとセルフヘルプグループの役割に対する自分の意見
10月22日 Sheri Vestal  セルフヘルプグループは吃音以外にも有効であるという意見

 このように、世界各地の多くの人からレスポンスをもらい、国や文化の違い、吃音・非吃音に関係なく、セルフヘルプグループの本質は普遍的なものだと感じました。
 特に今回は、「文章を読んでよかった」や翻訳や転載の許可を求めるレスポンスだけでなく、「なぜ治療がいけないのか」や「論理療法や交流分析、アサーションがどのように吃音者に有効なのか」といったとても興味深い質問があり、返事を書くのは大変でしたが、とてもやりがいがありました。
 インターネットで直接読んでくれた人だけでなく、多くの言葉に翻訳されて各地のサイトや会報に転載され、より多くの吃音者に読まれ、その結果、たとえ小さくても吃音者のセルフヘルプグループが生まれたり、吃音とうまく付き合う吃音者が世界中で増えることを期待しています。


・ISAD主催団体公式ホームページ
国際吃音者連盟 ISA(International Stuttering Association)

・ISAD2003公式ホームページ
国際吃音アウェアネスの日2003 ISAD6(International Stuttering Awareness Day)


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